当ブログでは、『ジオウのりゅうずを回す』と題するシリーズで、『仮面ライダージオウ』の感想や考察を毎週書いています。
この記事では、2018年9月16日に放送された仮面ライダージオウ EP03『ドクターゲーマー2018』、及び東映特撮ファンクラブで配信されている仮面ライダージオウ 補完計画 3.5話『王位なるネタバレ』について書いていきたいと思います。
お付き合いお願いします。
ゲイツとツクヨミの編入
ゲイツとツクヨミは、ソウゴの見張りの一環で、ソウゴの学校に編入することになる。
ゲイツとツクヨミがなぜか未来人の衣装の一部を制服の上に着ているのが割と面白い。
二人がソウゴを監視するシーンは全体的に割とコミカルで、観ていて楽しかった。
仮面ライダーシリーズで、久々に登場人物の日常の描写が見られたのは割と嬉しい。
やはり日常の描写があると、登場人物にどこか親近感を覚えることもできるし、人物の「人間味」が増す。
なので、これからも、ソウゴの高校の同級生との絡みとかにも期待したい。
アナザーエグゼイドの暗躍
ソウゴの同級生である小和田は、「クリアできないゲーム」をプレイしている最中にアナザーエグゼイドに襲われて、意識不明になってしまう。
更には、同様の事件が他でも起きていて、ネット上では都市伝説となっているようだ。
「クリアできないゲーム」のゲーム機は、どうやら幻夢コーポレーションによって製造されたようだ。
アナザーエグゼイドが誕生した後の出来事なので、『仮面ライダーエグゼイド』での出来事がなかったことになっている。
ということは、幻夢コーポレーションは、ガシャットを製造せずに純粋にゲームを開発する優良企業になったのだろうか。
(ゲームセンターに貼ってあったポスターを見ると、爆走バイク・バンバンシューティング・マイティアクションXは開発しているようだが。)
今作は2話完結型でいくようなのでそのような余裕はないかもしれないが、改変後の世界をもっと観てみたい気もする。
そして、アナザーエグゼイドのデザインがかなりグロテスクだが、個人的にはかなり好きだ。
エグゼイド ムテキゲーマーを彷彿とさせるような長髪や、全身にカビが生えているようなデザインには、オリジナルの仮面ライダーエグゼイドにはない不気味さがあって、これもまた良い。
恐らく、アナザーエグゼイドの飯田は、息子のケイスケを治療するためにオーラと契約したのだろう。
オーラと契約したのは2016年なので、ソウゴが遭遇するまでの約2年間、ずっと人を襲い続けていたことになる。
ケイスケの治療させるためになぜ人々を襲い続ける必要があるのか、やはり気になるが、その辺はEP04で明かされるのだろうか。
それにしても、『小説 仮面ライダーエグゼイド ~マイティノベルX~』を読んだ方なら分かるが、飯田が「息子を救うためアナザーエグゼイドになった」ことはかなりの皮肉だ。
「継承」が意味すること
ソウゴがレジェンドライダーのライドウォッチを「継承」することが、そのライダーの力を奪うことを意味すると、ゲイツは指摘する。
ゲイツ「お前はこれ以上この事件に関わるな。アナザーライダーを追えば、お前がジオウの力を使い、また過去のライダーの力を奪う可能性が出てくる。」
ソウゴ「奪うって、そんなつもりは…」
ゲイツ「お前がビルドの力を得てビルドが消え、オーマジオウへの道を歩み始めた。それが事実だ。」
この指摘はもっともだが、果たしてゲイツはソウゴに指摘する立場にいるのだろうか。
というのも、ゲイツがゴーストライドウォッチ・ドライブライドウォッチを所持しているということは、ゴーストとドライブの力を奪っていることを意味するからだ。
いずれ明かされるとは思うが、二つのライドウォッチの入手経路が判明していない今、視聴者の中ではどうしてもモヤモヤが残ってしまう。
天才ゲーマー「M」
ソウゴたちは、「クリアできないゲーム」の謎を解明するために、巷で噂の「天才ゲーマー『M』」と呼ばれる人物を探しに行く。
改変後の永夢が「天才ゲーマー」と呼ばれていることについては、少し違和感を覚えた。
『仮面ライダーエグゼイド』で永夢が「天才ゲーマー『M』」と呼ばれていたのは、永夢の中にパラドがいたからだ。
よって、パラドがいない改変後の世界では、永夢は天才ゲーマーの手腕を持っているはずがない。
元からゲーム好きの性格なので、幼少期からめちゃくちゃゲームをプレイしていた結果、天才ゲーマーにまで成長した、と一応強引に納得はできるが。
また、永夢が現在医者であることにも違和感を覚えた。
そもそも、『仮面ライダーエグゼイド』で医者を志すようになったのは、バグスターウイルスの影響で遭った交通事故がきっかけだ。
そう考えると、バグスターがいない改変後の世界では、永夢は交通事故に遭わず、日向先生と出会うこともなかったはずだ。
これも、ビルド編で「なんだかんだ葛城巧と万丈龍我は出会い、友達になった」ことと同様に、「なんだかんだ永夢は医者を志すようになる」と納得すればいいのだろうか。
あまり細かいことを考えすぎると、改変後の世界に関してはかなり違和感を覚えてしまいそうなので、あまり気にしない方がいいのだろうか。
永夢が残したメモ
ウォズに導かれて、ソウゴたちは聖都大学附属病院を訪れる。
そこに勤める天才外科医の鏡飛彩は、宝生永夢が行方不明になる前に残したメモをゲイツたちに手渡す。
そのメモをヒントにして、「クリアできないゲーム」をバックドアからアクセスすることに成功する。
一年ぶりにテレビで見る飛彩は、かなり懐かしく感じた。
『仮面ライダーエグゼイド』の本編がなかったとしても、飛彩は天才外科医であることに変わりはないので、アナザーエグゼイドの影響はあまり感じることはなく、本編とは変わりない飛彩を見ることができた。
しかし、『仮面ライダーエグゼイド』の出来事が全てなかったことになっているのであれば、飛彩の恋人である百瀬小姫も恐らく生きているのだろう。
飛彩にとっては今の「偽史」の方が幸せなのかもしれない、と考えると、少し複雑な気分になる。
そして、永夢が残したメモがドイツ語で書かれていたのは、医者らしい演出でこれもまた良かった。
だが、ドイツ語なら飛彩も読めるはずなので、飛彩が先にメモの謎を解明できなかったのだろうか…?
ゲイツ ドライブアーマー
アナザーエグゼイドと戦うために、ゲイツはドライブライドウォッチを使ってドライブアーマーに変身する。
タイプスピードというよりかはトライドロンを彷彿とさせるようなデザインだったが、肩のタイヤもそこまで違和感はなく、非常にまとまりのある印象だ。
ベルトさん・高速移動のSEや、シフトカーを駆使した戦い方は、かなり懐かしい。
ドライブアーマーを見ると、尚更仮面ライダードライブに登場してほしくなった。
永夢の冷たい目
アナザーエグゼイドが倒されたことにより、永夢は一時的にエグゼイドの力を取り戻す。
しかし、永夢はエグゼイドに変身し、ジオウたちに襲い掛かる。
一体何を考えているかが分からない永夢の冷たい目がかなり懐かしく感じた。
『仮面ライダーエグゼイド』でも、貴利矢を殴ったとき (『35話 Partnerを救出せよ!』) や、パラドを倒したとき (『39話 Goodbye 俺!』) のように、永夢の意外な行動で終わるクリフハンガーが何度かあった。
そう考えると、今回のクリフハンガーもかなり『仮面ライダーエグゼイド』らしい。
今回の永夢も何を考えているのかがよく分からないが、自分の考えに従い、医者として行動しているのだろう。
続きが気になる。
補完計画 3.5話
タイムジャッカーがアナザーライダーを生み出しているのは、「全時空のライダーたちが相争って王様を決める戦い」のために王を擁立するため、だということが明かされた。
ということは、アナザーライダーがその戦いまでにジオウに倒させることなく生き延びさせることが、タイムジャッカーにとっての最優先課題なのかもしれない。
また、今回の補完計画は、これまでと同様にメタ発言がかなり多くて面白かった。
特に、監督やカメラマンが映し出されたシーンはかなりウケてしまった。
あと、オーラの時間停止能力を、『仮面ライダードライブ』の「どんより」や、『仮面ライダーエグゼイド』のクロノスの能力である「ポーズ」と絡めてきたのも、番外編ならではのネタだ。

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