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【感想】『仮面ライダービルド 29話』: 新たな戦いの幕開け (ビルドの実験経過)

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『ビルドの実験経過』と題して、毎週仮面ライダービルドの感想や考察を書いているシリーズ。

今回は2018年4月1日放送、仮面ライダービルド 29話『開幕のベルが鳴る』について話したいと思います。

お付き合いお願いします。

 

 

第3章の幕開け

「スカイウォールの惨劇から10年。世界を滅ぼす強大なエネルギーが秘められたパンドラボックスを開けるため、新たな戦いが幕を開けた!」

新たなOPのナレーションや映像と共に、『仮面ライダービルド』の第3章が幕を開けた。

 

アバンで、なぜか「交響曲第9番」のフルオーケストラの指揮をする (御堂首相の顔をした) 難波会長が狂気じみていてよかった。

上堀内監督ならではの演出に毎度感心する。

監督の豊富なアイディアで、当初の台本では「スタークが鼻歌を歌う」となっていたト書きが、
気付いてみたら第九(ベートーヴェン作曲「交響曲第9番」)のフルオーケストラ&合唱を撮影することに!!

 

— 東映『仮面ライダービルド』公式HP

スタークの鼻歌も少し聞いてみたかった気もするが。(笑)

 

スカイウォールが変形し始め、パンドラタワーになっていく様子は、まさに新章の幕開けに相応しい。

「これからどうなるのか!?」という期待と同時に、なんとなくとんでもないことが待ち受けてそうな絶望感も襲ってきた。

パンドラタワーは以前火星を滅ぼしたものなのだから、もしかしたら地球を滅ぼすかもしれない、という恐ろしさもある。

 

戦争は前回の放送で終わったと思っていたが、どうやら一筋縄ではいかぬようだ。

 

西都の「勝利」

代表戦は東都の勝利で終わったはずだった。

しかし、西都はマスコミを操作し、代表戦の結果を捻じ曲げてしまう。

泰山「東都が代表戦に勝ったら、西都の軍を撤退させる。北都を元に戻す。そう約束したはずだ!」

御堂 (難波) 「我々は負けてなどいない。」

泰山「何を言っている!?東都が勝っただろ!」

御堂「代表戦を目撃したのは… 我々だけなんだぞ。

 

東都vs西都の代表戦が、vs北都の時とは違って体育館みたいな屋内で行われたのは、結果を捻じ曲げることを予め想定していたからだったようだ。

難波重工やブラッドスタークの狡猾さが分かるが、東都がそれに対して何の対策もしていなかったのが少し滑稽だ。

 

そして、(恐らく) パンドラボックスの光を浴びていない難波会長が今作の中でも一番好戦的なように感じる。

御堂「我々の目的は二つ。一つはパンドラボックスを開けること。もう一つは西都の軍事力を世界に誇示すること。ボトルの回収とは関係なく、東都を焼け野原にする。これからが本当の戦争だ。」

 

これまで戦争の勃発に関与してきた三都の人間は皆パンドラボックスの光を浴びていた。

今回、光を浴びていない難波会長が宣戦布告をしてきたのは、人間の等身大の「欲望」を表しているように感じて、これもまた新しい。

 

「西都の軍事力」=「難波重工の技術」を世界に誇示するために戦争を続けたいと考えているのなら、難波会長の「破壊衝動」という「負の感情」が戦争を過激化しているとも考えられる

これもまた利己的な理由でしかなくて、 巻き込まれてしまった一般市民にとっては理不尽な戦争でしかない。

 

北都に行くかどうか

 

西都が暴走しているのに専守防衛に徹するべきなのか、龍我は問いかける。

しかし、一応建前上「東都の兵器」なので、侵略することは許されないと戦兎は考える

龍我「こんな暴走、おかしいだろ!これでも攻めたら侵略行為って言われるのか?」

戦兎「俺たちは国を背負ってるんだよ。勝手な行動は許されない。

 

一方で、北都は不条理なことにも西都の占領下のままである。

そこで一海は、北都の仲間を守るために母国へと帰ろうとする。

戦兎「どこへ行くんだ?」

一海「自衛なら問題ないだろ。」

戦兎「今北都に戻ってもどうにもならない。」

一海「ならば苦しんでいる仲間を見殺しにしろっていうのか?

戦兎「そうじゃない!戦争を終わらせる手立てを考えるんだ。お前なら分かるだろ!」

一海「代表戦の結果を捻じ曲げるような相手にかよ!?俺が… 俺が北都を守る。」

 

『23話 西のファントム』で戦兎は、鷲尾兄弟に捕まった黄羽を救出するために一海を北都に向かわせた。

しかし、今回は北都の仲間を助けに行かせない。

暴走する西都を相手に、身近な人間だけを助けることはできないからだ

龍我「俺たちも一緒に戦えば、あいつ (一海) の仲間くらい助け出せるんじゃねぇのか?」

戦兎「仮に救出できても、その分他の北都民にしわ寄せがいく。結局誰か苦しむことに変わりはない。

龍我「そんなこと言ってたら何もできねぇだろ!目の前の人間が苦しんでいたら手を差し伸べるのが俺たちの役目じゃねぇのかよ!?」

美空「そんなの分かってるよ。けど… 戦争を引き起こした責任がある。だからこそ、身近な人間だけを助けることなんて、私たちにはできない。」

龍我「けど… じっとしてらんねぇんだよ。」

 

「目の前で困っている人を助ける」という「正の感情」に基づいて兎に角行動する龍我や一海は、このような時にすごくヒーローに見える。

一方で戦兎も、「敵も味方も誰も死なせない」という「正の感情」に基づいて動いているものの、感情的判断よりも理性的判断を重視しているため、我々視聴者の共感を得にくい。 

でもやはり、一海の仲間だけを助けるわけにはいかないことは合理的に考えると正しい。

 

戦兎の想いを汲み取って

龍我は、一時的には一海に協力しようと考えていた。

しかし、戦兎が一海に生きてほしいから止めたのではと考えた龍我は、結局は一海が北都へ向かうことを結局は阻止する。

更には、美空も一海のことを止め、みんなで戦う方法を講じることを提案する。

 

龍我が頭を冷やして考えると理性的判断ができるようになったのは、戦兎の影響なのではないだろうか。

がむしゃらに感情任せに行動していた開戦時の龍我から更に成長している様子が伺えたのが嬉しかった。

また、戦兎の「一海を死なせたくない」という想いもしっかりとくみ取ることができていたのも大きな成長だ。

 

美空に関しては、以前から戦兎の想いを一番理解している人間なだけあって、今回も流石だ。

「あくしゅ券」、「写真さつえい券」、「耳かき券」を用意して一海を説得しようとする美空はかわいらしいし、美空は美空なりに「敵も味方も誰も死なせない」を実現させようとしているのもまた良い

 

綺麗事の理想

戦兎はずっと「東都の兵器」としての立場を考え、「専守防衛」に徹してきた。

兵器の自分が他国へ入っていくと「侵略」と見なされてしまい、戦争が過激化する恐れももあるからだ。

そうなると、「敵も味方も誰も死なせない」という意志に背くことになる。

一方で、今回の西都の暴走によって多くの民間人も傷つけられているため、いつまでも防衛に徹していたら状況は何も変わらないだろう。

結局は「敵も味方も死なせる」ことになってしまう。

 

そこで、戦兎は目の前の状況を変えるために理性をはたらかせて、東都を攻め込む以外の別の案を思いつく。

戦兎「西都の暴走を止めるには、俺たちも変わらないといけないのかもしれません。」

泰山「それは西都を攻めるということか?」

戦兎「俺に考えがあります。」

 

今のままじゃどうにもならないため、「敵も味方も誰も死なせない」「愛と平和を掲げて戦う」という自身の綺麗事のような理想を追い求めながらも、やり方を変えることを決意した

そしてもちろん、「敵も味方も誰も死なせない」のだから、一海や北都の仲間も守る。

戦兎「今の西都と戦うには、やり方を変えないといけないのかもしれない。けど… それは西都と全面戦争をするということじゃないはずだ。他に方法はある。俺は… 敵も味方も死なせないと言った。愛と平和を掲げて戦うと誓った。それは綺麗事かもしれない。幻想かもしれない。それでも俺は、お前 (一海) も… お前たち (三羽ガラス) の仲間がいる… 北都を… みんなを守って… 戦いたいんだ。

 

「綺麗事」や「幻想」であることを実現するために行動する戦兎はやはり魅力的だ。

「正の感情」だけでなく、「理性」もあるからこそできることだ。

恐らく、今回戦兎が氷室首相に1ドルクをくれるように頼んだことが、戦兎の新たな策につながってくると思う。

戦争を過激化させることなく、敵も味方もみんなを守るためにどのような理性的判断を戦兎が下すのか、楽しみだ。

 

三羽ガラスと共闘

nascitaのみんなに説得された一海は、戦争を終わらせるためにビルドやクローズと共に再び戦うことを漸く宣言する。

一海「しょうがねぇ。お前らと一緒に最速で戦争を終わらせてやるよ。」

 

そして、三羽ガラスのボトルを借りて、一海は戦兎たちと鷲尾兄弟を相手に戦う。

 

「亡くなった人たちの想いを胸に戦う」という展開は非常にベタではあるが、三羽ガラスが一海たちの背中を押す演出と相俟って、かなり印象的なシーンの一つになった。

黄羽と赤羽が一海を押し、青羽が戦兎の背中を押す、という演出の細かさはかなり喜ばしい。

 

火星の王妃

美空の目が再び緑色に光り、美空とは別の声で話し始める。

ベルナージュ「我が名はベルナージュ。火星の王妃。」

 

美空のバングルに宿っていたのは火星の王妃だったという、かなりSF的な設定が唐突に入ってきた。

火星の力を持つブラッドスターク (石動惣一) とどのような関係なのか、知るのが楽しみだ。

 

 

 

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