『ビルドの実験経過』と題して、毎週仮面ライダービルドの感想や考察を書いているシリーズ。
今回は2018年1月14日放送、仮面ライダービルド 18話『黄金のソルジャー』について話したいと思います。
お付き合いお願いします。
ロボットイン グリス
3人目の仮面ライダー、仮面ライダーグリスが兎に角かっこいい。
『仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL』で初めて登場したのは夜のシーンだったので分かりづらかったが、頭部のクリアパーツや配色がかっこいい。
ビルドのフェニックスロボのロボットとはまた違う感じのメカメカしさがあり、まさに「グリス (grease)」という名に相応しいデザインだ。
スクラップフィニッシュで、肩パーツが可動して飛べるようになるのも面白い。
正直クローズチャージよりデザイン面だけだと好きかもしれない。
ディスチャージクラッシュの「潰れなーい」がここ最近のベルト音声でもお気に入りの部類に入る。
玩具面でいえば、フルボトルの個別認識も欲しかったところだが…
ヘリコプターフルボトルはいずれビルドのフォームになるのか…?
あと、一海の変身ポーズもかなりかっこいい。
少し仮面ライダーイクサの音也の変身ポーズのオマージュでもあるのかな、とも思えるポーズで、平成仮面ライダーファンとしては嬉しい。
スクラッシュドライバーの副作用
スクラッシュドライバーを使用することで好戦的な気質がむき出しになる、というのは前回のクローズチャージの戦いを見て何となく察した。
折角龍我は仮面ライダーとして戦う決意をしたのに、第2クール開始早々逆に「兵器」に近づいてしまっているのが恐ろしい。
それにしても、劇中のこの段階で出てくる変身アイテムの割にはかなりエグい副作用な気がする。
ゲームマスターの目的
惣一は北都に寝返っても、やはり目的は変わらず戦兎たちの成長らしい。
戦兎「あんたの目的は何だ?」
惣一「何度も言わせるなよ。お前たちの成長だ。いいゲームを期待してるよ。チャオ。」
北都を利用して、より強力な敵を用意することによって戦兎たちを「強くならざるを得ない状況」に追い込もうとしているのか?
確かに、戦争という状況に追い込まれると軍事技術が発展することが過去の歴史上の戦争でも証明されている。
それにしても、あれほど戦兎たちに親身に接してくれていた惣一が今となっては平然と諸悪の根源として暗躍しているのが恐ろしい。
この状況で戦兎たちに「目的は戦兎たちの成長だよ」と平然と伝えるのもかなり冷酷だ。
戦争=ライダーバトル
これまでの「東都vs北都」の戦争ではスマッシュや一般人を巻き込んだ無慈悲で過酷なものになっていたが、その構図が今週の放送で早くも一変。
一海「いよいよ戦争が始まったな。だが、スカイウォールが邪魔して戦車や戦艦はおろか、戦闘機すら飛ばせない。だから… 俺たちが最高の兵器ってことになる。(中略) 俺たちの目的は、あくまでも東都政府が保管しているパンドラボックスと、仮面ライダービルドが持っているボトルだ。そいつを回収できれば、すぐに引き上げる。だが、拒否した場合は力尽くで奪いとる。今日から、原則として民間人は傷つけない。おとなしく家に居れば、危害を加えることはないってことだ。」
この一海の宣言により、これまでの「東都vs北都」の戦争が「ビルドとクローズvsグリス」といういつも通りの「ライダーバトル」の形に縮小されることになった。
戦車や戦艦、戦闘機といった強力な兵器がスカイウォールのせいで通れないという理由付けは、仮面ライダーの戦いを中心に描くためにも非常に賢いやり方だと思った。
そりゃ戦闘機なんか飛ばせたら仮面ライダーたちは一発でやられてしまいそうだし…
1話でもスカイウォール上は何も越えられないという布石もあったし、ガーディアンが合体状態になる理由も分かったので、納得はした。
ただ、良くも悪くもいつも通りの展開になってしまったな、というのが正直な感想だ。
「東都を自衛するために無実の北都市民を巻き込んでもいいのか?」「敵味方両側の戦闘員たちの命はどうなのか?」「北都に攻め込めと命じられたらどうするのか?」など、戦争という題材で描けそうな部分は色々あった。
しかし、予算の問題もあって戦争らしき戦争の描写は『17話 ライダーウォーズ開戦』のみで、あとはライダーバトルに委ねられるのか…
という少し残念な部分もあるが、正直仕方ないとは思う。
その中でもいかに独自性を出して、戦争を真正面から描けるのかがこれからの『仮面ライダービルド』の評価が変わってくるポイントだと思う。
これから北都側も是非描いてほしい。
ヒーローは俺だ
スクラッシュドライバーの副作用から龍我を守ろうと、戦兎が自らクローズチャージに変身しようとした。
結局龍我しか変身できないようだが。
戦兎「だめだ。こいつはお前には使わせない。」
龍我「美空のためだ。こいつはヤバいベルトなんだろ?お前になんかあったら美空が悲しむ。あいつにはもうお前しかいねぇんだよ!俺ならたとえ死んでも誰も文句は言わねぇ。こういう役回りにはうってつけなんだよ!悪いな。ヒーローは俺だ!」
めちゃくちゃ素敵なシーンだけど、この「美空には戦兎しかいない」という台詞が少し唐突に思えてならなかった。
戦兎に恋人がいる疑惑で驚くギャグシーンが一応前振りのつもりだったのか…?
勿論恋愛感情以外のことも考慮して龍我はそのような台詞を言っただろうけど。
戦兎が美空に寄り添って守ったり助けるシーンが前話にしかなくて、しかもそのことについて恐らく龍我は知らないので、余計違和感を抱いた。
寧ろ龍我が美空と一緒にいるシーンが今まで結構多かったから、そんなに自己犠牲的な台詞を言う必要もないのではないだろうか… と思った。
ただ、龍我が戦う理由が「美空のため」であり、『仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL』で見つけた決意に沿っていたのはよかった。
兵器にはならない意志
幻徳「漸く協力する気になったか。」
戦兎「兵器としてじゃない。東都を守るためだ。」
ここで戦兎が腹をくくって幻徳と協力したのは、前回からの成長を感じる。
そして、攻撃されたクローズチャージを庇ったときの戦兎の台詞がすごい印象的だった。
戦兎「死んでも誰も文句言わねぇだと?なら俺が言ってやるよ。ふざけるな!俺は誰も死なせない。敵も、味方も。それが… 俺の戦い方だ!」
戦争で誰も死なせない、という強い意志が見えてくる。
非常に戦兎らしい答えで、非常に納得したが、これからどのようにその考え方が揺さぶられ、どのようにそれを貫くのかが見どころになってきそうだ。
繋がる一匹狼
フェニックスロボは『仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL』にも一度出ていたので、今回割とあっさり目の本編初登場だったのは仕方ないのかな、って思った。
販促にすごい引っ張られている印象はあるが、北都のフルボトルで連続フォームチェンジしたのはアツかった。
スマホウルフフォームの方はツッコミどころが多くて面白い。
腕にスマホを装備する必要はあるのか?
と思っていたらそのスマホで防御するし。
と思っていたらそのスマホがバキバキに割れてしまうし。
本当にただのスマホかよ、ってツッコんでしまった。(笑)
以前葛城巧がスマホウルフのカードを持っていたが、それは北都のフルボトルが既に浄化されていることと何か関係あるのかな?
というか、今回北都のフルボトルが北都側に回収されてしまったが、また見れる日は来るのか…?
みーたんだぁ!
一海がどんな人物かまだ掴めない。
赤羽「後悔してませんか?」
一海「あぁ?」
赤羽「俺たち、いや、俺たちの家族のためにこんなことを…」
一海「何度も言ったはずだ。いくらお前たちが俺のこと慕ってくれようと、俺は記憶を消してる。お前たちのことなんか知らねぇ。自分が楽しくやってるだけだ。」
「記憶を消している」という発言から、スマッシュの人体実験のように記憶を犠牲にしてグリスになったのか…?
でも、同じくスクラッシュドライバーを使って変身する龍我は記憶が消えていないので、その辺がまだ曖昧だ。
戦いに楽しみを感じていることから、既にある程度スクラッシュドライバーを使っていて好戦的な気質が既に結構増幅されているのではないだろうか。
戦い方からもそれが見て取れる。
一海「足りねぇな。全然足りねぇな!誰が俺を満たしてくれるんだよ!!」
グリスになる前の一海も見てみたい。
最後に、一海がみーたんファンだと明かされたくだりは笑ってしまった。
一海とみーたんは過去に知り合っていたのかな?とか、いろいろ想像してしまった人も多いだろうけど、結局ただのみーたんファンだったとは…(笑)
北都にも一応ネット環境があることに少し驚いた。
東都の情報はシャットアウトされているわけでないのか。
みーたんファン設定がこれからどう生きていくのかが楽しみだ。
脱出フォーム
ロケットパンダってこれからは脱出専用フォームになるのか!?(笑)
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